
こんにちは。訪問自費リハビリHeartの庭野です。
今回は脳梗塞・脳出血のリハビリにおいて目標設定についてお話しします。
リハビリを進める上での目標は、治療チーム(医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など)と患者さんが協力してチームとして目標を設定することもありますし各職種で目標を設定する場合があります。
目標設定には、以下のようなステップがあります。
1.患者様の現在の状態を評価する。
2.患者様のニーズや目標を聞き出す。
3.治療チームと患者様で共同で、達成可能な目標を設定する。
4.目標に向けたリハビリテーションプログラムを作成する。
5.目標の進捗状況を定期的に評価し、必要に応じて目標を修正する。
例えば、歩行能力を回復するためには、まず現在の歩行能力を評価し、患者さんが目標とする歩行距離や歩行速度を聞き出します。
その後、治療チームと患者様で共同で、週に何回、どの距離を歩けるようになりたいか、何週間でその目標を達成したいかを設定します。
そして、その目標に向けたリハビリプログラムを作成し、定期的に進捗状況を評価し、必要に応じて修正します。目標設定は、患者さんのモチベーションを高め、回復に向けた取り組みを継続するためにも非常に重要です。
【目標設定のコツは?】
脳梗塞・脳出血のリハビリにおいて、目標設定のコツは以下のようなものがあります。
1.具体的かつ明確な目標を設定する
目標は、具体的で明確なものであるほど、達成しやすくなります。たとえば、「仕事に行けるようになるために歩けるようになる」という目標は、具体的でなく、すぐには達成が難しい目標かもしれません。
しかし、「休むことなく15分間歩けるようになる」や「杖を使用して100m歩けるようになる」目標は、具体的で明確であり、達成可能性が高くなります。
2.達成可能な目標を設定する
目標は、達成可能であることが重要です。目標が難しすぎると、患者様が失望してモチベーションを失うことがあります。
逆に、目標が簡単すぎると、患者様が達成感を感じない場合があります。
治療チームと患者さんで共同で、適切な難易度の目標を設定することが大切です。
3.長期的な目標と短期的な目標を設定する
長期的な目標は、治療期間中に達成したい最終的な目標です。一方、短期的な目標は、治療期間中に達成する小さな目標です。
短期的な目標を設定することで、患者さんが進捗状況を確認しやすくなり、モチベーションを保ちやすくなります。期間としては1ヶ月〜3ヶ月といった期間で目標設定することが多いです。
4.患者さんの希望や意見を取り入れる
患者様が自分自身で設定した目標に向かって取り組むことが、モチベーションを高めることにつながります。治療チームは、患者様の希望や意見を取り入れ、共同で目標を設定することが大切です。
【目標設定の難易度は?】
脳梗塞・脳出血のリハビリテーションにおいて、目標設定の難易度は患者様の状態や症状によって異なります。
一般的には、患者様が達成できるような適切な難易度の目標を設定することが大切です。
目標が難しすぎると、患者様が失望してモチベーションを失うことがあります。
逆に、目標が簡単すぎると、患者様が達成感を感じない場合があります。
治療チームと患者様で共同で、適切な難易度の目標を設定することが大切です。
また、リハビリテーションの段階に応じて、目標の難易度を調整することも必要です。
総合的に考えて、目標の難易度は患者様の状態に合わせて適切に調整する必要があります。
治療チームと患者様が協力して、達成可能かつ意義のある目標を設定し、実現に向けて取り組んでいくことが重要です。
【目標設定の最適な期間は】
脳梗塞・脳出血のリハビリテーションにおいて、目標設定の最適な期間は、患者様の状態や症状、リハビリテーションの進捗状況によって異なります。発症間もないリハビリテーションの初期段階から目標設定を行い、進行に合わせて調整することが望ましいとされています。
初期段階では、寝たきりでベッド上中心の入院生活となっている場合が多いため、簡単な目標を設定し、徐々に難易度を上げていくことが重要です。
進行段階では、車椅子での生活や杖を使用して移動している時期になっていることも考えられますので、より高度な目標を設定することが可能になります。
また、目標設定はリハビリテーションの進捗状況に応じて、継続的に評価・調整する必要があります。
治療チームと患者様が協力して、定期的に目標の達成度や適切性を確認し、必要に応じて修正することが望ましいです。
総合的に考えて、脳梗塞・脳出血のリハビリテーションにおいては、目標設定は初期段階から継続的に行い、進捗状況に応じて適宜調整することが望ましいとされています。
治療チームと患者様が協力して、適切な目標を設定し、実現に向けて取り組んでいくことが重要です。
【自信を失い、意欲が低下しないよう前向きに目標設定をするには?】
脳梗塞・脳出血のリハビリテーションにおいて、患者様を前向きに目標へ向かわせるためには、以下のような方法があります。

1.目標設定の共有と説明
治療チームと患者様で共同で目標を設定し、その目標がなぜ重要であるのかを患者さんに説明することが大切です。
患者様が目標の意義を理解し、共感することで、より前向きな姿勢でリハビリテーションに取り組むことができます。共通目標となることで患者様・医療チームが一丸となって支援することができるからです。
2.治療経過の評価と調整
目標の達成度や進捗状況を定期的に評価し、必要に応じて目標の調整を行うことが大切です。
目標を達成できなかった場合でも、患者様の取り組みを肯定し、次に向けた新しい目標を設定することで、前向きな気持ちを維持することができます。
3.自己決定の尊重
患者様自身が目標を設定し、自分で進捗状況を管理することができるように支援することも重要です。
患者様が自分自身で目標を設定し、達成することで、より前向きな気持ちを持つことができます。
総合的に考えて、患者様を前向きに目標へ向かわせるためには、目標設定を共有し説明すること、成果をフィードバックすること、経過の評価と調整を行うこと、自己決定を尊重することが重要です。
治療チームと患者様が協力して、適切な目標を設定し、実現に向けて取り組んでいくことが大切です。
まとめ
個々の患者様に合った、目標を設定することでリハビリテーションの効果を最大限引き出すことが可能です。お一人で悩まずご家族・医療チームに相談し目標達成に向けて一緒に頑張りましょう。
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