こんにちは!訪問自費リハビリの庭野です。先日、過去の取り組みがNumber Webにて掲載されました。パーキンソン病についてお悩みの方のリハビリを長年経験してきましたので、本日はパーキンソン病についてお話ししていきます!
パーキンソン病は、手の震え、動作や歩行の困難など運動障害を示す、進行性の疾患です。進行すると自力歩行も困難となり、歩行が難しくなり寝たきりになる場合があります。
パーキンソン病の運動症状
運動症状
主要症状は以下の4つあります。安静時振戦、無動、筋固縮が特に3主徴あります。
安静時振戦について
安静時にしているときにふるえが起こることが本症の特徴で精神的な緊張で増強します。
安静時振戦のふるえは、殆どのケースがゆっくりとした大きなふるえです。
無動、寡動
無動、寡動により動作の開始が困難となります。また動作が全体にゆっくりとして、小さくなります。
表情に乏しい顔貌の仮面様顔貌(まばたき)が少なく大きく見開いた眼や、書字障害(小字症)、構音障害などが特徴的です。ただし床に目印となる線などを引き、それを目標にして跨ぎながら歩いたり、障害物を乗り越えたりすると、大股で歩くことが可能となります。
筋固縮
筋固縮は力を抜いた状態で関節を他動させた際に抵抗がみられる現象。強剛(固縮)には一定の抵抗が持続する鉛管様固縮と抵抗が断続する歯車様固縮があります。歯車様固縮が特徴的に現れ、とくに手首で認めやすいです。純粋なパーキンソン病では錐体路障害がないこと(麻痺などはないこと)が特徴です。
姿勢保持反射障害
姿勢保持反射障害はバランスが悪くなったときに倒れないようにするための反射が弱くなる。代表的な例として、すくみ足、小刻み歩行、前傾姿勢、突進歩行などが挙げられます。
多くの症例で、症状が出始めた初期に症状の左右差があること。病気が進行すると左右両側性に症状が現れ、左右差は少なくなることが多い。他にも嚥下障害を認めることがあります。パーキンソン病患者の死因の1位は肺炎で22%を占めています。これは嚥下障害による誤嚥性肺炎によるところが大きい。
パーキンソン病の症状「振戦」
「振戦」の特徴は、「体の動きを止めたとき、安静時にふるえる」ということです。
何もしていない安静時にふるえる「安静時振戦」は、パーキンソン病の初期症状として一番多い症状です。6割以上にこの症状が見られると言われています。
安静時振戦には、以下のような特徴があります。
・手や足などが振るえる
・左右どちらか片方にみられる
・進行すると両側にふるえが現れる
・睡眠時にはふるえが現れない
・何かをしようと手足を動かしたらふるえがおさまる
パーキンソン病の症状「振戦」と間違えやすい病気
パーキンソン病の症状「振戦」と間違えやすい病気に、本態性振戦(ほんたいせいしんせん)という病気があります。
この2つの病気の代表的な症状は「ふるえ(振戦)」ですが、比較すると異なる部分があります。きちんと見分けてから、治療を始めることが重要です。
パーキンソン病 | 本態性振戦 | |
①ふるえ方 | じっとしているときにみられる | 動きに連動しておきる |
②ふるえの速さ | ゆっくりと遅い | 速く小刻み |
③年齢 | 40~70歳に多い | 中年以降に多いが、発症年齢は10~80歳と幅広い |
④原因 | 脳の神経細胞の変性 | 不明 |
⑤好発部位 | 手、足 | 手、頭、顎、声 |
パーキンソン病の症状「振戦」?と思ったら
パーキンソン病の症状「振戦」かもしれないと思ったら、お近くの神経内科を受診しましょう。
また、問診やいくつかの検査を経てパーキンソン病と診断されたら、治療が長期に及ぶ可能性があります。
パーキンソン病では、症状の進行速度をいかに緩めるかが重要になります。日常生活で取り入れると良いとされている生活習慣に以下のようなものがあります。
・無理のない適度な運動をする
・ストレスをためないようリラックスする
・栄養のバランスの取れた食事をとる
・趣味などを通し楽しい時間を過ごして、ドーパミンを増やす

パーキンソン病でも起こる?
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まとめ
手足の「振戦」に早く気づいて早く治療を開始すれば、進行速度を遅らせる事が可能です。中には手足以外の違和感で気づくケースもあります。不安なことがありましたら病院に受診し適切な治療を受けること・リハビリを継続することが大切となります。
TEL:080−3366−8199
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